『社会科学研究』第61巻第2号

特許の価値と陳腐化率
The Patent Obsolescence Rate, Value and Quality in Japanese Manufacturing Firms
中西泰夫, 山田節夫/NAKANISHI Yasuo, YAMADA Setsuo

Keywords: 特許, 陳腐化率, 価値, orderd probit model, イノヴェーション

抄録

 この論文の目的は, 特許の質と特許の陳腐化率および特許の価値を調べることにある. 特許の質と陳腐化率および特許の価値を実際のデータから計測して, 特許の質が陳腐化率と特許の価値をどのように規定しているか明らかにする. そして特許の価値をもとめる. また質がどれだけの価値を持つかを計測して明らかにする. この論文では, 特許の陳腐化率と初期の価値のパラメータを推定して得ることにより, 特許の価値を質を考慮して定量的に求めた. そこで特許の質についても定量的に評価額を求めることができ, 社会的にも有用である結果を得た. 推定した結果, すべてのパラメータについて有意な推定結果を得た. 化学産業と医薬品産業に関しては, 陳腐化率が高く, 初期の価値も高い値であった. 特許の質を考慮すると, 化学産業と医薬品産業では, 大きな影響があった. 特に被引用が7以上の特許については, 価値がはなはだしく大きかった.

abstract

This article assesses the rate of obsolescence of patents with measurements of the rate in Japan. Furthermore we investigate the effect of quality of patents on the value of patents. Our study departs from Parkes and Schankerman (1984) and Schankerman (1998) because of its application of the ordered probit model as well as considering the quality of patents. The estimated value of the rate of obsolescence in Chemicals is apparently large. Values of obsolescence rate in each industry except Chemicals are located above 24%. The obsolescence rate obtained by our estimates is apparently higher than in previous studies. The estimated value of the patent in both Chemicals and Drugs are large. The effect of quality of patents on the value of patents in both Chemicals is much strong.

社會科學研究 第61巻 第2号(2010-01-27発行)

(更新日: 2012年 11月 2日)

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