東京大学社会科学研究所

東京大学

MENU

研究

社研セミナー

中国共産党統治下における村落秩序の再編
―1950年代河北省農村から―
河野 正(東京大学附属図書館)

日時:2022年5月10日(火)15時~16時40分
場所:オンライン(Zoom)
参加方法:所外の方はこちらのお申込フォームからお申込ください。前日にZoomのURLを送付いたします。

(申込締切日:5月9日 16:00)

報告要旨

 中華人民共和国初期、中国共産党は全国の農村で土地改革や農業集団化などの政策を行った。本報告はその過程について河北省を対象とし、中国共産党側の政権建設と、村落側の社会結合の再編という2つの視点を通じて再検討を試みるものである。

 旧来の中国農村の特徴として、上級の政権による直接的な支配が弱かった点、また村落レベルの結びつきが散漫であったことが指摘されている。本報告では1950年代の中国共産党の政策を通じて、それらが変容していく過程を明らかにする。

 前者の変容過程については、旧来の農村における有力者層の権威の低下と関連付けて、基層社会における中国共産党の影響力が強化されていく過程を明らかにする。後者の変容過程については、土地改革や農業集団化の実施規模によって様々な人的結合が複層的に表れながらも、華北地域においてはそれが村落という単位に収斂され、人民公社体制下の生産大隊や現在の村民委員会などにつながっていく過程を明らかにする。こうして、現在の中国村落を取り巻く状況が、中華人民共和国初期という時代にどのようにして準備されていったのか展望を行いたい。