社研セミナー

東アジア福祉国家論――その過去,現在,未来
金成垣(社会科学研究所)

日時:2010年 1月12日 15時-17時
場所:センター会議室(赤門総合研究棟5F)

報告要旨

 日本国内において,日本および日本を含む東アジア諸国を主な分析対象とする比較福祉国家研究が本格的にはじまったのは,1990年代後半以降のことである。それ以来,さまざまな立場から,日本や東アジアの国々の特徴を国際比較の視点から明らかにしようとする研究が活発におこなわれてきた。そのなかで「東アジア福祉国家論の全盛期」がいわれたのも事実である。本報告においては,この10年ほどのあいだに日本国内でおこなわれてきた東アジア福祉国家論の意義と成果,そして今日の到達点を検討したうえで,今後の課題を明らかにすることを目的とする。

 まず,1990年代後半以降の東アジア福祉国家論を振り返りながら,代表的な研究成果とその背景をレビューする。次に,それらの研究に絶大な影響を与えてきたエスピン‐アンデルセン(G. Esping-Andersen)の福祉レジーム論の意義や意味を確認し,またこれまでの研究のなかでその福祉レジーム論に対していかなる問題や限界が指摘されてきたかについて検討する。最後に,以上で検討した東アジア福祉国家論の10年間の成果と限界をふまえたうえで,そのセカンド・ステージに向けての研究方法論的課題を提示する。

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