東京大学社会科学研究所

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研究

社研セミナー

災害住宅問題とMicrosimulation
佐藤慶一 (社会科学研究所)

日時:2010年 6月 8日 15時-17時
場所:センター会議室(赤門総合研究棟5F)

報告要旨

 関東大震災と同潤会の設立、戦後住宅不足と公営住宅法の成立や住宅金融公庫の設立と、都市の壊滅的被害は新たな公的住宅支援の契機である。阪神・淡路大震災においては、多様な公的住宅支援のメニューが揃えられ利用されつつも、大量の仮設住宅や公営住宅が供給された。近年の財政の危機的状況の中、近未来に発生が危惧される都市災害、特にその都市スケールゆえに巨大な被害が見込まれている想定首都地震では、これまでと同様の対応が可能なのだろうか。

 本報告では、これまで取り組んできた想定首都地震後の住宅問題に関するマイクロシミュレーションの研究を中心に、現在取り組んでいる賃貸住宅家主や管理会社への調査分析、住宅・土地統計調査の二次分析などについて扱う。インタラクティブなWEB調査による仮想選択行動データ収集とモデリングシミュレーションという研究技法の提示と同時に、首都地震の状況想定を通して、市場ストックの活用と住宅セーフティネットの再構築という新たな住宅政策の見通しを検討する。


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