社研セミナー

生活時間からみた性別役割分業
佐藤香 (社会科学研究所 准教授)

日時:2013年 2月12日 14時50分-16時30分
場所:センター会議室(赤門総合研究棟5F)

報告要旨

 生活時間研究は、誰もが等しく持つ1日24時間の時間資源に着目し、生活上におけるさまざまな活動のバランスを明らかにする研究である。GDPやGNPなど経済指標では測定できない「生活の豊かさ」を客観的に示す指標とされている。現在、5年ごとに実施されている「社会生活基本調査」(総務省統計局)は生活時間にかんする調査であり、1976年から継続的に調査が実施されている。

 国際的にみると、ヨーロッパでは生活時間に対する関心が高く、HETUS(Harmonized European Time Use Survey:ヨーロッパ統一生活時間調査)プロジェクトによって、国際比較が可能な設計で調査が実施されるようになっている。わが国の「社会生活基本調査」でも、HETUSガイドラインを徐々に採用し、国際比較が可能な統計データの蓄積を図ろうとしている。

 本報告では、まず2006年社会生活基本調査データをもちいて、男性世帯主世帯の夫婦の生活時間から、性別役割分業の実態を概観する。次いで、4カ国を対象とした生活時間の国際比較から日本の特徴を明らかにする。そのうえで、性別役割分業が男女の生活時間に与えている影響と、その社会的構造について検討をおこなう。

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