東京大学社会科学研究所

東京大学

MENU

教育・社会連携

社研サマーセミナー 2024

データで読み解く世界の政治

2024年8月7日(水)
オンライン開催

 中学校・高等学校教員の方を主に対象とする社研サマーセミナーを、本年もオンラインで開催いたします。
 安全保障、貿易摩擦、気候変動、移民問題といったグローバルな課題への対応が世界各国の政治過程で模索される中、その動態を社会科学の方法を通じて分析してきた社研所員の研究成果を紹介いたします。登壇者と議論する機会も設ける予定です(各報告につき講演40分、質疑応答20分予定)。中高生の進路選択の手がかりや、授業計画を充実するきっかけを提供することができれば幸いです。ふるってご参加ください。

サマーセミナー2024

プログラム

2024年8月7日(水)
12時50分
開場
13時00分
開会の挨拶 (宇野重規所長)
13時10分~14時10分
民主化(独裁化)はなぜ起こり、何をもたらすか
東島雅昌 准教授

 今年は、歴史上もっとも多くの人が選挙を経験する年であるといわれています。現代世界は、民主主義に基づく政治が最も普及する時代であるとともに、それを脅かすポピュリスト勢力や権威主義的指導者の台頭も見られます。どのように民主化(独裁化)は起こり、それは社会や経済にいかなる影響をもたらすでしょうか。データ分析をもとに考えてみたいと思います。

関連する業績
  • 「民主主義と権威主義、どちらの『社会経済パフォーマンス』が上なのか?データ分析が示す驚きの結果」『現代ビジネス』2022年1月9 日 (https://gendai.media/articles/-/91203)
  • “Democratic Reforms in Dictatorships: The Roles of Elite Divisions and Party Origins.” (with Adrian Del Rio), V-Dem Users’ Working Paper Series 2022: 50.
  • “Political Regimes and Refugee Entries: The Preferences and Decisions of Displaced Persons and Host Governments.” (with Yujin Woo). 2024. International Studies Quarterly, 68-2, sqae077.
14時15分~15時15分
軍事力と国際政治
岩波由香里 教授

 国際政治においては、国際制度や規範以外にも、武力の行使や武力の行使の脅しが諸国家の行動に影響を与えると考えられています。本セミナーでは、国家の軍事力などに関するデータを参照にしつつ、軍事的な強さが戦争や紛争とどう関係しているのかについて考察します。

関連する業績
  • “Asymmetric Burden-Sharing and the Restraining and Deterrence Effects of Alliances.” Journal of Peace Research Forthcoming.
  • 「国内抗議活動と国際貢献をめぐるゲーム理論分析ー国連平和維持活動への部隊派遣を事例に」. 鈴木基史・飯田敬輔 編著. 『国際関係研究の方法ー理論と実践』東京大学出版会. 第4章. pp.95-123. 2021年.
  • “The Selection and Signaling Effects of Third-Party Intervention.” Journal of Theoretical Politics26(1):135-157. 2014.
15時20分~16時20分
専門家による政策形成と政策責任:その政策は誰のおかげ/せい?
井関竜也 助教

 新型コロナウイルスに代表される専門性の高い政策課題の登場を受け、政府外の専門家が政策形成に関与する機会が増えています。この状況には、専門家への責任の押し付けを招き、政治家の政策に対する責任をあいまいにしてしまうとの批判もあります。専門家が政策決定に関与した際、有権者は誰に政策責任を追及するのか、データから探ってみたいと思います。

関連する業績
  • 井関竜也 (2023)「テクノクラート財務大臣と経済投票:専門家による政策決定はアカウンタビリティを阻害するか」『比較政治研究』9. 1 - 29
  • Iseki, Tatsuya, Shun Ikeda, Hideo Ishima and Sohei Shigemura. (2024). Does Cooperation with Multiple Actors Diffuse the Government’s Responsibility in the Implementation of COVID-19 Measures? Social Science Japan Journal.27(1). 77-90
  • Iseki, Tatsuya and Masaki Hata. Political Origin of High Trust during the COVID-19 Pandemic: Selective Responsibility Attribution to Opposition Parties and Non-partisan Experts. Unpublished working paper
■対象: 中学校および高等学校教員ほか(一般の方も参加可能です)
■定員: 50名(応募者が定員を超えた場合には、中学校および高等学校教員の方を優先します)
■申込締切: 2024年7月26日(金)
※受講者にはセミナー前日までにオンライン開催のZoom URLをご連絡します。なお、応募人数が定員を大幅に超過した場合、募集を締切る場合があります。ご注意下さい。
■参加費: 無料
■受講証: 講義をすべて受講された方には受講証を発行いたします(希望者のみ、PDF発行)
■お申込方法: こちらからお申込ください。
お申し込み後、1週間以内に受付完了メールが届かない場合は、受付が完了していない可能性がありますので、下記へお問い合わせ下さい。
※迷惑メール対策等の設定により、メールが届かない場合があります。「@iss.u-tokyo.ac.jp」からのメール受信が可能な設定にしてください。
■問い合わせ先: 東京大学社会科学研究所
総務チーム社研サマーセミナー担当(summerws(at)iss.u-tokyo.ac.jp)
「(at)」を「@」に変更の上、メールを送信してください。
TOP