所員の著書
中川淳司・寺谷広司(編)
『国際法学の地平:歴史、理論、実証』
(東信堂, 2008年11月)
第1部 文明、正義、理論
大沼保昭の「文際的視点」について菅波英美
国際法認識をめぐって:世界を「翻訳」する国際法齋藤民徒
グローバルな正義はいかにして可能か井上達夫
「国際法学の国内モデル思考」批判の射程:その可能性と限界篠田英朗
国際法学における「国内モデル思考」「裁判中心的思考」批判と国際組織:国際法学における「国際組織」分析の方法論をめぐって植木俊哉
国際義務の多様性:対世的義務を中心に岩沢雄司
第2部 歴史
中世キリスト教神学における正義論の非国家的性格について:誰の戦い(bellum)を正当化するものなのか豊田哲也
朝中商民水陸貿易章程についての素描:東アジアにおける国際法の受容と朝鮮の国際法的地位の視点から朴培根
J.L.ブライアリの戦時国際法論:その歴史的位相と思想的立脚点川副令
ダン・オコーネルにおける国際法の基礎理論長谷川正国
第3部 人権
排除された人々と国際法:世界化する民主主義に対し、人権には何が可能か寺谷広司
「人間」の終焉:国際法における〈再びの19世紀〉阿部浩己
国際人権法の国内規範性とその影響:「国際人権の論理と国内人権の論理」批判申惠丰
国際人権と国内人権:女性差別撤廃条約の国内適用……山下泰子
日本に対する戦後補償運動の経緯と展望髙木健一
第4部 経済、労働、環境
国際経済法の実現における私人・私企業の「関与」:WTO紛争解決手続きと紛争投資仲裁を中心に中川淳司
国際債務問題と国際法中谷和弘
労働CSRと国際労働立法吾郷眞一
多国間環境条約の執行確保と複数の条約間の調整:「ダニューブ・デルタ事件」の分析を中心に児矢野マリ
国際法における海洋保護区の意義田中則夫
第5部 紛争解決、国際裁判、戦争責任
紛争の平和的解決と対抗措置の行使に関する一考察:紛争の平和的解決手続の「前置」をめぐる問題を中心として山本良
国際裁判と途上国の受諾・利用:その文化的意義を適切に捉えるために王志安
国際司法裁判所の紛争解決機能に関する一試論河野真理子
国家行為免責の理論:ニュルンベルクと現在佐藤宏美
大沼保昭『戦争責任序説』:そのアンソロジー的書評米田富太郎