東京大学社会科学研究所

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研究

所員の著書

大沢真理(編著)
『社会的経済が拓く未来』
(ミネルヴァ書房, 2011.06)

2011.6.11更新

序 章 経済危機と社会的経済

大沢真理
1 福祉国家のいきづまりと社会的経済の発見
2 世界金融経済危機が露わにしたもの
3 社会的包摂における社会的経済の役割

第Ⅰ部 社会的経済の意義——戦略・質・量


第1章 社会的経済の戦略的意義—EUと日本の2000年代経済社会ガバナンスを対比して

大沢真理
1 本章の課題—生活保障のガバナンスと社会的経済
2 EUの社会的包摂戦略
3 小泉「構造改革」の所産
4 比較で見る貧困と社会支出のあり方
5 「一人ひとりを包摂する社会」へ?

第2章 社会的質と社会的経済の接合点

福士正博
1 社会的質と社会的プレカリティ
2 「社会的なるもの」と構成的相互依存症
3 社会的経済論と直面する課題
4 社会的承認
5 社会的エンパワーメント
6 社会的プレカリティを克服する道—社会的経済

第3章 日本の社会的経済の統計的把握に向けて

栗本昭
1 課題の設定
2 なぜ規模なのか—社会的経済セクターの統計的把握の意義
3 海外における社会的経済セクターの統計的把握の動向
4 日本の社会的経済の範囲と統計的把握の課題
5 日本の社会的経済の統計的把握の課題

第Ⅱ部 日本の協同組合と協同労働


第4章 日本の生活協同組合—現代的な社会的経済の担い手としての模索

山口浩平
1 生協と社会的経済—その独特な位置
2 社会的経済としての生協の位置
3 第2次世界大戦後における市民生協の形成
4 生協への新たな要請—成長と危機、現代化
5 現代的な生協の姿—生協の原理を基点に「外の世界」と連携
6 社会的経済としての生協—今後の課題

第5章 日本の農協(JA)—社会的経済の担い手としての模索と課題

櫻井勇
1 レイドロー報告と総合農協
2 JAの組織と事業の現状
3 社会的経済の担い手としてのJAの可能性—先進的な取り組み事例から
4 JA組合員・職員アンケートから見た今後の可能性—3JAのアンケート調査から
5 JAの今後の課題
6 レイドローの課題提起とJAにおける参加の拡大

第6章 社会的経済における「協同労働」の展開と課題

田中夏子
1 日本における「協同労働」概念の歴史的経過と到達段階
2 労働者協同組合における「協同労働」のルーツと到達点
3 ワーカーズ・コレクティブにおける「もう一つの働き方」のルーツと到達点
4 日本における「協同労働」の特質をイタリアとの比較から考察する

第Ⅲ部 労働への包摂と公共サービス


第7章 障害者を労働へと包摂するとは—労働統合型社会的企業の包摂アプローチの多元性に注目して

米澤旦
1 本章の課題と構成
2 労働統合型社会的企業とその類型
3 労働市場から排除される障害者
4 労働統合型社会的企業と障害者自立支援法
5 なぜ3つの労働統合型社会的企業は異なる反応を示したのか
6 結論と合意—求められる研究課題

第8章 イギリスの公共サービス改革と社会的企業

今井貴子
1 福祉ガバナンスと市民民主主義
2 公共サービス改革と社会的企業の自律性
3 イギリスにおける国家とサードセクター組織の関係の歴史的推移
4 フレキシブル・ニュー・ディール—新たに出現した準市場とは
5 事例研究—ワイズ・グループ
6 イギリスにおける市民民主主義の可能性

おわりに


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