所員の著書
中林真幸(編)
『日本経済の長い近代化 —統治と市場、そして組織1600〜1970』
2013.4.4更新
⇒新刊著者訪問にて中林先生にインタビューしています.
序章 取引の統治と諸市場の逐次的な拡大
中林真幸
はじめに
1 基本的な概念
2 国民経済の成立と外なる差異の裁定
3 企業組織の深化と内なる差異の創出
おわりに —— 本書の構成
第I部 取引の統治と市場の形成
第1章 財市場と証券市場の共進化
—— 近世期地方米市場と土地市場の動態
高槻泰郎
はじめに
1 玉尾家の農業経営
2 湖東農村における玉尾家の位置
3 玉尾家による投機取引
おわりに
第2章 財政国家の成立
—— 財政基盤の確立と公債市場の成立
中林真幸
はじめに
1 財政基盤の確立
2 明治維新
3 帝国憲法と国際金本位制
おわりに
第3章 株式市場の誕生と金融政策の成立
—— 日本銀行と資本市場
中林真幸
はじめに
1 株式担保金融と日本銀行
2 日本銀行株式担保品付手形再割引の効果
3 リスク配分の歪みとその帰結
おわりに
第II部 市場と企業
第4章 市場と生産の相互作用
—— 横浜生糸市場と蚕糸業の再編
中林真幸
はじめに
1 国際市場と近代製糸業の勃興
2 横浜市場における効率的な生糸価格形成
3 効率的な市場の利益としての速やかな産業化
おわりに
第5章 企業統治の成立
—— 合理的な資本市場と紡績業の発展
結城武延
はじめに
1 大阪紡績会社における所有と企業金融の構造
2 1890年代から1900年代初頭における企業統治
3 1900年代から1910年代における企業統治
おわりに
第6章 企業組織内の資源配分
—— 紡績企業における中間管理職
結城武延
はじめに
1 中間管理職の役割
2 鐘淵紡績会社における中間管理職 (工場長) の役割
3 経営の成果
おわりに
第III部 内部労働市場の成立
第7章 労働市場と労働組織
—— 筑豊炭鉱業における直接雇用の成立
森本真世
はじめに
1 炭鉱の技術と組織
2 労働組織の端緒的変化
3 麻生藤棚第二坑における選別と人的資本投資
おわりに
第8章 内部労働市場の形成
—— 筑豊炭鉱業における熟練形成
森本真世
はじめに
1 技術進歩と生産性の推移
2 筑豊石炭産業における労働組織の変化
3 内部労働市場の形成
おわりに
第9章 内部労働市場の深化と外部労働市場の変化
—— 製鉄業における教育と経験と賃金
中林真幸
はじめに
1 内部労働市場に想定される機能
2 分析対象事業所における内部労働市場の実在
3 内部労働市場における賃金の成長
おわりに
終章 共同体と市場、市場と企業
中林真幸
はじめに
1 共同体と市場 —— 外なる差異の裁定
2 市場と企業 —— 内なる差異の創出
3 持続可能な資本主義経済へ
おわりに
参考文献
図表一覧
索引