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- 大沢真理 編著・編訳『知識経済をジェンダー化する――労働組織・規制・福祉国家』
所員の著書
大沢真理 編著・編訳
『知識経済をジェンダー化する――労働組織・規制・福祉国家』
(ミネルヴァ書房, 2016年8月)
2016.9.29更新
はしがき
日本語版への序文
第Ⅰ部 知識経済,ジェンダーおよび規制の概念を再構築する
第1章 知識経済のジェンダー化の理論を構築する——比較のアプローチ (シルヴィア・ウォルビー)
- 本章の目的
- 主要概念を規定する
- 資本主義の多様性とジェンダー・レジームの多様性
- 雇用慣行のジェンダー化,脱ジェンダー化,再ジェンダー化
- 本書の構成
- 知識経済の多様性——ジェンダーの次元と階級の次元
第2章 ジェンダーと知識経済の概念化を比較する(カレン・シャイア)
- 本章の課題と構成
- ジェンダー・レジームの収斂と分岐
- ニュー・エコノミーとジェンダー化された雇用
- ニュー・エコノミーを測る——経済活動の新たな分類
- ジェンダーと知識経済部門
- 新たな雇用形態のジェンダー化
- ニュー・エコノミーのジェンダー化——比較の視点から
第Ⅱ部 規制を比較する
第3章 日本の生活保障システムは逆機能している——2000年代の比較ガバナンス (大沢真理)
- 本章の課題
- 雇用パフォーマンス
- 政府による再分配の特質
- 生活保障のガバナンスを比較する
- 逆機能する日本のシステム
第4章 多様なジェンダー・レジームと職場におけるジェンダー平等規制——グローバルな文脈で (イルゼ・レンツ)
- 本章の課題と構成
- グローバル化と新たなグローバル・アクター
- グローバルな女性運動と国連女性の10年——平等な規制とグローバルなジェンダー民主主義を求めて
- EUにおけるジェンダー平等に向けた規制
- グルーバル・ガバナンスか,グローバルな多層システムに沿った規制か?
- ジェンダー化された福祉レジーム,資本主義の多様性,ジェンダー規制の新しい形態
- ドイツのコーポラティズムの利点と限界
- 日本における新しい女性運動——国内のコーポラティズムからの排除およびグローバル指向性
- 自由主義における機会均等と規制——イギリスとアメリカ
- ジェンダー・レジームが多様性を説明——資本主義・福祉国家の類型よりも
第5章 似たような成果だが経路は異なる——ジェンダー化された雇用規制の国際移転 (グレンダ・S・ロバーツ)
- 本章の対象と課題
- 日本における女性の雇用
- 少子化社会,ジェンダー平等,「ファミリー・フレンドリー」な職場への政策
- 調査対象の特徴
- MNFとナルセのジェンダー平等
- 仕事と家庭の調和のための政策と企業環境
- 日系企業のほうが「子育て」フレンドリー?
第Ⅲ部 新たな雇用形態をジェンダー化する
第6章 自営業の比較——全般的動向とニューメディアの事例 (カリン・ゴットシャル/ダニエラ・クロース)
- 本章の課題と構成
- 単独自営業の規模,構成,社会的リスク
- 文化産業におけるリスク管理——グローバル化,脱ジェンダー化は生じているのか
- ジェンダー効果,階級効果とリスク管理戦略
第7章 新しい知識経済における生活と労働のパターン——ニューメディアとケア労働における新たな機会と旧来の社会的分断(ダイアン・ペロンズ)
- 本章の課題
- ニュー・エコノミーを理論化する
- イギリスのIT労働者とケア労働者
- ブライトン・アンド・ホーブのニューメディア労働者とケア労働者
- 共有されていないニュー・エコノミーの利得
第8章 ケア労働者は知識労働者か?(西川真規子/田中かず子)
- 本章の課題と構成
- 柔軟化されたジェンダー化労働としての在宅介護労働
- 日本の在宅介護労働——柔軟化されたジェンダー化労働
- 知識労働としての在宅介護労働
- データ分析
- 柔軟化が介護知識の共有を阻む
第9章 誰が知識労働者になるのか?——イギリスのコールセンターの事例 (スーザン・ダービン)
- 本章の課題
- 方法論
- 知識基盤経済とは何か?
- 知識とは何か?
- 知識経済とコールセンター
- イギリスの銀行業とコールセンター
- コールセンターの柔軟性の再ジェンダー化
- 組織知
- FincoとBankco——ジェンダー化された知識の事例
- コールセンターの女性は「敗者」
第10章 組織におけるジェンダー化された柔軟性を再構築する——ドイツのコールセンターの比較分析 (ウルスラ・ホルトグレーヴェ)
- 本章の目的
- ジェンダー,再構築,組織
- コールセンターの労働の再ジェンダー化と脱ジェンダー化
- 銀行業のジェンダー化された雇用と再編成
- ドイツとイギリスのコールセンター労働とジェンダーの比較
- 銀行業のジェンダー化とコールセンターの脱ジェンダー化
終 章 ジェンダー平等が持続可能なグローバル・コミュニティをつくる(大沢真理)
- 2007-15年の世界と日本における変動
- 2007-15年の研究動向
- ジェンダー研究の地平の広がり