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- 宇野重規『未来をはじめる 「人と一緒にいること」の政治学』
所員の著書
宇野重規『未来をはじめる 「人と一緒にいること」の政治学』
(東京大学出版会, 2018年9月)
2018.11.20更新
はじめに
第1講 変わりゆく世界と〈私〉
- 世界はお先真っ暗?
- 未来予測は,けっこう外れる ジャパン・アズ・ナンバー・ワン幻想/あたることもあるけれど/フランシス・フクヤマの誤算/ネグリとハートの誤算
- 変わりゆく世界のイメージ 現代世界をどう見るか/先進国と新興国は近づいている/東南アジアが少子高齢化/世界は否応なくつながっていく/世界を全体として捉える/日本は世界の先進事例?/海外に行きたい? 国内にいたい?
- 隠れていた人々の声があらわに トクヴィルの予言/〈私〉時代のデモクラシー/ブレクジットの実態/グローバリズムが導いたもの
- 対立がなくならないなら,どうすれば 市場経済と民主主義/資本主義と社会主義/大切なことは必ずしも両立しない/どこまでが政治か
第2講 働くこと,生きること
- どこまで,何を政治にのぞむのか 人工知能の時代に働くということ/政府や政治は何をどこまですべきか?/長時間労働は当たり前なのか?
- 女性が活躍する社会ってどういうこと? 「女は家で家事をする」が日本の伝統?/会社の一員として働くか,仕事ごとに働くか/働き方は制度・政治の問題
- 民主主義と市場経済の間には 悲鳴をあげる民主主義/経済発展にともなう不平等を何とかしたい――マルクスの問題提起/最も恵まれない人の利益を最大化しよう!――ロールズの問題提起/運と選択/ロールズの主張,どう思う?
- 日本人は国に何を期待しているのか 日本人はわがまま?/払っても帰ってこない税金/中途半端な日本の仕組みをどうするか
第3講 人と一緒にいることの意味
- 教室内にある政治 友だち地獄?/教室内は特殊な空間
- 「弱いつながり」がブレイクスルーをもたらす? 政治は「強いつながり」の世界?
- 自由でありながら,人と一緒にいるには 悩んだ人,ルソー/過剰な人間不信が招いた大げんか/自由でありながら,人と一緒にいる方法とは
- 二〇〇年前から続く議論 「一般意思」なんて,本当にあるの?/「一般意思」はいじめの始まり?/理性の人,カント/社会の矛盾を必要とした,ヘーゲル/問題は,他人とどうつながるか/政治と感情/接続性の時代/しなやかさと引く知恵とコンパスを持って
第4講 選挙について考えてみよう
- 民主主義と多数決 多数決は正しいか?/数で決まらない大統領選挙/漁夫の利を生む選挙制度
- 出来がよくない集約ルール,選挙制度 ボルダ・ルールという決め方/中選挙区制vs小選挙区制/制度改革はまだまだ途上/多数代表制vs比例代表制
- もっと選挙制度について考えよう 日本の民主主義はエピソード合戦?/フランスの二回投票制/選挙制度の可能性/分人民主主義?
- 想像力の壁を超えて 多数決に起源はあるか
第5講 民主主義を使いこなすには
- 未来への意志 復習1――変わりゆく世界と〈私〉/復習2――働くこと,生きること/復習3――人と一緒にいることの意味/復習4――選挙について考えてみよう
- 僕らの意志を社会に反映させるには 選挙しか手段はないか/海士町の挑戦①――発想を変えてみる/海士町の挑戦②――新旧住民による「熟議民主主義」
- プラグマティズムの民主主義 心が変われば習慣が変わる/習慣の力と実験の力
- 現代の民主主義はどこにある? 実験し,真似が広がっていけば,社会は変わる/社会を変えるために始めてみたいこと
- ハンナ・アーレントのメッセージ