『社会科学研究』第57巻第3・4合併号

ユーラシアプロジェエクトの達成―歴史人口学と家族史―
The Achievement of the EurAsian Project : Historical Demography and Family History
落合恵美子/OCHIAI Emiko

Keywords: 歴史人口学, ユーラシアプロジェクト, 家族史, 徳川日本, ライフコース,

抄録

 1995年に開始し2000年に一応の終結をみた「ユーラシア人口・家族史プロジェクト」は,日本,中国,スウェーデン,ベルギー,イタリアという5地域の歴史人口学と家族史に関する国際共同研究プロジェクトであり,その規模および厳密な比較分析で国際学界の注目を集めたと同時に,各国内の研究も飛躍的に活性化させた.対象地域は,記名式で,かつ数十年から百年以上連続した,世帯情報も人口動態情報も含む資料が入手可能な地域という基準で選ばれた.この資料的特性を活かして,個人を単位とするミクロ分析,時系列分析,国際比較,家族史と歴史人口学との結合がユーラシアプロジェクトの特色となった.日本国内については,個人を単位とするライフコース分析,長期的な歴史的変化,地域的多様性に焦点を当てながら,徳川日本の人口-家族システムの解明を行った.おもなトピックは,世帯構造の周期的変化,人口学的制約,個人の行動への世帯の影響,世帯戦略などを含む.

abstract

The EurAsian Project on Population and Family History (1995-2000) was an international joint research project in the field of historical demography and family history that covered 5 societies in Europe and Asia, namely Japan, China, Sweden, Belgium and Italy. Making use of the excellent quality of data in these areas, the project developed (1) micro level analyses focusing on individuals, (2) longitudinal analyses, (3) international comparison, and achieved (4) a synthesis of family history and historical demography. The major topics of the Japan domestic project that aimed to clarify the features of demo-family system(s) of Tokugawa Japan included the cyclic change of household structure, demographic constraints, the effect of household on individual life events, household strategy and regional differences within Japan.

社會科學研究 第57巻 第3・4合併号(2007-03-09発行)

(更新日: 2012年 11月 2日)

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