自己点検・自己評価報告 各所員の研究活動

河合正弘
世界銀行 東アジア・大洋州地域局(ワシントン DC)派遣中(1998.4-2001.4)アメリカ

1.経歴

1947年 12月1日生まれ
1971年6月 東京大学経済学部卒業
1976年6月 スタンフォード大学統計学MS(修士号)取得
1977年7月~78年6月 ブルッキングズ研究所リサーチフェロー
1978年7月~84年6月 ジョンズ・ホプキンス大学経済学部助教授
1978年9月 スタンフォード大学経済学 Ph.D(博士号).取得
1984年7月~86年6月 ジョンズ・ホプキンス大学経済学部准教授
1986年7月~93年3月 東京大学社会科学研究所助教授
1986年11月~88年1月 日本銀行金融研究所国内研究員
1988年1~6月 ジョンズ・ホプキンス大学経済学部客員准教授
1988年4月~94年3月 大蔵省財政金融研究所特別研究官
1991年9月~92年6月 ブリティッシュ・コロンビア大学経済学部客員准教授
1992年9月~93年6月 ニューヨーク大学経営大学院(スターンスクール・オブ・ビジネス)リサーチサイエンティスト
1993年4月~ 東京大学社会科学研究所教授
1995年4月~97年3月 経済企画庁経済研究所客員主任研究官
1997年4月~98年4月 大蔵省財政金融研究所特別研究官
1998年4月~ 世界銀行東アジア・大洋州地域担当チーフ・エコノミスト

2. 専門分野

比較経済大部門,財政金融分野,専門分野:国際金融論,国際経済学,開放マクロ経済学,金融論

3. 過去10年間の研究テーマ

  1. 開放経済におけるマクロ政策効果の理論分析
  2. 国際政策協調の理論と現実
  3. 為替レートの変動と国際資本移動
  4. 発展途上諸国の累積債務問題
  5. 日米純資産ポジションの逆転
  6. 円の国際化
  7. ヨーロッパ通貨統合と単一通貨ユーロの導入
  8. 為替レート制度の選択と国際通貨システム
  9. アジアの金融資本市場の開放と国際化
  10. 東アジア通貨・金融危機の要因と帰結

4. 1998年度までの主要業績

  1. 『国際金融と開放マクロ経済学――変動為替レート制のミクロ・マクロ分析』東洋経済新報社、1986年3月(第29回目経・経済図書文化賞受賞)
  2. 『国際経済学・入門』(伊藤元重氏との対談書)JICC出版局、1991年1月
  3. 『発展途上国の累積債務問題』(村瀬英彰氏と共著)三菱経済研究所、1992年2月
  4. 『日米関係の構図――相互依存と摩擦』(安保哲夫・柴垣和夫氏と共編著)ミネルヴァ書房、1992年12月
  5. 『ゼミナール国際金融――基礎と現実』(須田美矢子・翁邦雄・村瀬英彰氏と共著)東洋経済新報社、1993年4月
  6. 『国際金融論』東京大学出版会、1994年6月
  7. 『円高はなぜ起こる――変動する為替レートと日本経済』(通産省通商産業研究所と共編著)東洋経済新報社、1995年9月
  8. 『経済政策の考え方』(武蔵武彦・八代尚宏氏と共著)有斐閣、1995年12月
  9. The New World Fiscal Order(co-edited with C.Eugene Steuerle),Washington,D.C.: Urban Institute Press,1996.
  10. 『アジアの金融・資本市場――自由化と相互依存』(QUICK総合研究所アジア金融研究会と共編著)日本経済新聞社、1996年5月

5. 社会科学研究所における自己の研究分野と研究活動の位置づけ

社会科学研究所における所属は比較現代経済部門財政金融分野であり、国際金融論を専門とする他に、国際経済学・金融などについても研究に携わっている。大学院修了後、ブルッキングズ研究所(1977~78年)およびジョンズ・ホプキンス大学経済学部(1978~86年)に在籍した後、社会科学研究所に移籍した。1998年4月から世界銀行東アジア大洋州地域にて、業務と研究に携わっている。

(1)ジョンズ・ホプキンス大学では、主として国際金融の理論研究を行った。数式モデルを構築して、様々なパラメーターの変化や制度的な変更が経済システムにいかなる影響(静学的、動学的)をもたらすのか、という点に関心をもって研究を行った。とりわけ、為替リスクと企業行動、開放経済におけるマクロ政策の効果、商品市場のおける先物取引の導入が現物価格形成に及ぼす効果、政府支出のファイナンス方法の変更がマクロ経済に及ぼす効果などを分析した。これらはいずれも、モデル分析から現実の経済の動きに関する洞察を得ようとする研究だった。

(2)社会科学研究所に移籍してから、研究方法に大きな変化が生じた。それは理論研究から実証研究(計量分析ならびに定性分析)へと比重を移してきたことである。とりわけ、国際金融分野において、現状認識と政策形成にとってより直接的に意味のあるかたちで研究を行うという方向に転じた。つまり分析の対象を数式モデルから現実の国際金融・経済現象とし、そうした現象を観察・分析して政策的含意を得るというものである。発展途上諸国の累積債務問題、国際政策協調の理論と現実、日米純資産の逆転、日本の海外直接投資、円の国際化とEMUの形成、為替レート制度の実証・数量分析、アジアの金融資本市場の分析などを行った。

(3)世界銀行に転籍してからは、世銀の実際の業務(東アジア地域担当副総裁への経済政策アドバイス、世銀エコノミストの書く論文の品質管理、各国政策当局者との政策対話、IMF等との意見調整等)を通して、東アジア諸国経済に関わりながら、研究を行っている。東アジアの通貨・金融・経済危機、東アジア諸国の金融・企業セクターの再建、国際金融システム改革,東アジア各国の為替レート制度等について研究を行っている。

6. 今後の研究テーマ

  1. 東アジア通貨・金融・経済危機の分析
  2. 国際通貨・金融システムの研究
  3. グローバリズムとリージョナリズム

7. 主な教育活動

  1. 大学院
    東京大学大学院経済学研究科で「演習:国際金融論」を担当。

8. 所属学会

日本経済学会,金融学会,国際経済学会, American Economic Association, Econometric Society

東京大学 社会科学研究所

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