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自己点検・自己評価報告書
Ⅱ. 社会科学研究所の組織と活動
研究活動
1)三層の研究体制
社会科学研究所における研究体制は、後にⅢで包括的に示されるようにな個々の所員のそれぞれの専門分野における「基礎研究」、研究所の所員が中心となり所外の研究者を含めて恒常的に組織されている「グループ共同研究」、そして原則として所員全員が取り組む「全所的研究プロジェクト」の3層により構成されている。
この3つのレベルの研究体制が有機的に関連していることが本研究所の重要な特徴である。この3つのレベルの中で基本は、所員の自主的な各専門分野における基礎研究である。それぞれの所員が独立の研究者として、実績を上げることが研究所全体の研究の土台となる。その過程で多くの所員は、新規のグループ共同研究を立ち上げたり、既存のグループ共同研究の場を用いて、各人の研究の中間発表を行い研究を発展させている。このようにグループ共同研究は個人の基礎研究を支え、広がりを持たせると同時に所外の研究者との人的ネットワークの形成を制度的にサポートする仕組みといえる。
「全所的研究プロジェクト」は研究所の研究体制の根幹をなすものであり、所員の専門分野基礎研究とグループ共同研究の土台の上に成り立っている。それぞれの所員は、各自の専門領域での基礎研究が、いかに全所的プロジェクトの共通テーマとかかわり、どのような形でかかわっていけるかについて絶えず考察していくことが要請されている。また、逆に個人の基礎研究に基づきながら、全所的プロジェクトのテーマと方法についてより明確化していくという相互作用もある。グループ共同研究で培われた人的ネットワークに関しても、全所的プロジェクトに有効に活用された例が数多くあげられる。
さらに重要な点は、全所的プロジェクトに所員が参加していく中で、各個人の研究自体が影響され、発展していくということである。恐らくこの点を最も如実に示すのが、1980年代に取り組まれた『福祉国家』のプロジェクトであろう。このプロジェクトを立ち上げた際には、研究所のスタッフにこのテーマに関する専門家は1人もいなかった。しかし、極めて重要なテーマであり、研究所として取り組む必要性のあることが確認され、全所的研究として立ち上げることが決定され、各所員がいわば未知の領域の研究にはじめて踏み出したのである。その結果として全6巻の成果が刊行されただけでなく、多くの所員がその後、自らの専門として福祉国家をテーマに継続的に取り組んでいった。個人の研究だけでなく、全所的プロジェクトから新たにグループ共同研究が派生していった例も報告されている。また、最近では日本社会研究情報センターのSSJデータ・アーカイヴのデータを全所的プロジェクトやグループ共同研究で利用するというように、研究所の中の様々な研究体制が、重層的に絡み合う状況が出現している。このように、全所的プロジェクトがフィードバックして、所員のひとりひとりの研究を個性的なものに形作っていくと共に、グループ共同研究にスピンオフしたり、日本社会研究情報センターの活動とリンクしたりと、重層的な研究体制が確立されてきている。
2)全所的プロジェクト研究
(1)これまでの成果と運営方法
社会科学研究所は、従来から全所的規模の共同研究を数年単位で行ってきた。この全所的プロジェクト研究(直近の「20世紀システム」研究までは「全体研究」と呼ばれていた)のプロトタイプは、研究所の15周年記念として出版された『社会科学の基本問題』の頃からすでに姿を現し始めているが、名実ともに全所的な共同研究として現在のような形を整えたのは、『基本的人権』の研究からであった(別掲の資料5~8参照)。
プロジェクト研究のテーマは、通例、数ヶ月をかけた所内の討論によって、法律・政治・経済のどの専門からも参加できるものが設定される(「準備期間」)。所員の多様な専門分野や研究上の関心を前提とすると、共通のテーマを設定するのは容易でないが、日本社会の動向や社会科学研究の問題状況を踏まえながら最も重要であると思われるテーマが討論を通じて選定されるのである。設定されたテーマに各専門からアプローチし、研究所の特徴である比較・総合・実証を旨として分析する。「比較」は、研究所に在籍するヨーロッパ、アメリカ、アジア、(旧)社会主義圏の研究者と日本研究者とが互いに比較の視点から対象を研究することを指す。「総合」は、この場合、多くの専門からインターディシプリナリに議論し研究することをいう。また同時に実証性と歴史的な視点を持った研究であることも重視されている。
これまでの全所的プロジェクト研究は、研究成果の刊行のタイトルで示せば、『基本的人権の研究』、『戦後改革』、『ファシズム期の国家と社会』、『福祉国家の研究』、『転換期の福祉国家』(『福祉国家の研究』のフォローアップ)、『現代日本社会』及び『20世紀システム』(それぞれの研究期間は別添資料5.参照)である。
『戦後改革』以降の全所的プロジェクト研究は、そのテーマがいずれも広範な対象を含むテーマを取り上げているために、所員のほかに学内外の研究者に協力を求め、おおむね50名前後の大規模共同研究であった。所外の研究者の協力は、とくにプロジェクト研究のテーマについて所内に専門家がいないか、またはごく少数である場合、たとえば『ファシズム期の国家と社会』、『福祉国家』のようなテーマを取り上げた場合には、ヴァイタルな役割を果たした。所員はこれまでのところ3分の2以上またはほぼ全員がそれぞれの全所的プロジェクトに参加している。
実際に共同研究を遂行する過程では、テーマをブレイク・ダウンした班が構成され、毎月全体の研究会とそれぞれの班の研究会とを並行して開催するというのが通例のスタイルである。班の構成は、『福祉国家』プロジェクト以降、法律・政治系と経済系とが相互に乗り入れた問題別の構成をとっている。これはその前の『戦後改革』、『ファシズム期の国家と社会』では、ディシプリン別の班構成になっており、研究所の学際的な構成が必ずしも有効に生かされないという反省に基づくものである。
研究成果は通常6冊~8冊のシリーズとして刊行される。刊行後は、主として所外の評者を招いて合評会を行い、その結果をまとめて原則として紀要『社会科学研究』に載せる。成果に対する評価として他に新聞・雑誌等に掲載された書評や、市販されたものの販売部数なども資料として蓄積され、情報として所員に共有される。
プロジェクト研究の運営委員会は、各種の研究会を主催し、その中での議論のみならず、アンケートの実施や懇談会の開催を通して共同研究参加者の問題意識を吸い上げ、また収斂させながら、具体的な研究の柱を設定して研究企画の狙いを定める。本格的研究期間終了までに研究成果とりまとめのための篇別構成を確定し、メンバーに執筆の分担を依頼し、刊行に向けて原稿を収集する。その際編集作業も可能な限り行う。
全所的プロジェクト研究の初期の時代には、運営委員会は実務的マネジメントを主としたが、「現代日本社会」プロジェクトからは、研究の内容についてインテンシブに議論し、全体の方向づけや切り口をその中から練り上げる努力をしてきた。研究成果の編集としても、『現代日本社会』は、第1巻に運営委員会としての序論をつけて、全体のコンセプトを明らかにし、各巻にそれぞれ序論をつけて、読者にその意図が見えやすいような編集を心がけた。『20世紀システム』では、運営委員長による序論を、執筆期間が始まる際に執筆要領等と一緒に執筆メンバーに配布し、それを中心に各巻執筆者の間でまた議論するなど、全体に軸の通ったシリーズとなることを目指した。また全巻一斉締切日を設定し、ほとんどの原稿を刊行手続きに十分余裕のある期日に収集し、運営委員会が編集作業を行った。所外執筆者のものはディスカッションペーパーとして作成して執筆メンバーに配布し、所内執筆者の論文も同じ巻の執筆者に複写・配布した。これらによって、一旦集められた論文についてさらに議論の機会がつくられた。こうしたプロセスがどのように成果に結実したかは、読者の評価にゆだねる他はない。その他、索引を付ける、編集責任者によるあとがきを各巻につける、なども『20世紀システム』で初めて試みた。
(2)次期の構想
直近の全所的プロジェクト研究『20世紀システム』の刊行が1998年12月に終了し、現在次期のプロジェクトの構想を検討している。次期プロジェクトの構想に際して重要な論点となったのは、研究組織の方法に関することがらである。従来の全所的プロジェクト研究が大きな統一テーマによって上から研究を組織するという性格をもっていたのに対して、より分権化し、下からの複数のプロジェクトを土台として、それらの有機的な連関を探り出して統合した共同研究プロジェクトとするという方法を探るというのが第1の論点である。両者の差異はある意味で相対的なものであり、新しいアイデアは従来のテーマ選定のための討論における複数の論点を研究の実行のレベルにまで延長するものと見ることもできるかもしれない。また、複数のプロジェクトを土台とするという場合にも、それらは相互にまったく関連のないものとして想定されているわけではなく、全体を統合する共通の問題関心の枠内にあるものであることが前提とされている。いずれにしても、こうした新しい方法をとることによって、自発的研究エネルギーを増幅させ、全体のプロジェクトにおける個々の研究ユニットの研究の求心力と質を高めること、そして共同研究の機動性を高め研究期間を短縮すること、が意図されている。第2の論点は、プロジェクト研究を国際的な共同研究として遂行するというものである。研究所の国際的なネットワークづくりの実績をふまえ、さらにこれを実質的なものに発展させること、研究所の研究を国際的なものとして発信すること(当初から和文出版と並行して英文など外国語の出版も考える、という案も有力である)、が意図されているのである。
こうした新しいアイデアに基づいて、1999年4月からプロジェクト・セミナーが毎月開催され、次期プロジェクトのテーマをめぐる討論が続けられている。
以上のように、こうした全所的プロジェクト研究の組織の刷新を目指して、従来の「全体研究運営委員会」に代わって、「プロジェクト企画委員会」が設置された。この委員会は本格的な研究体制に入る時点で「プロジェクト運営委員会」に改組される予定である。
3)日常的研究会
すでに述べたように、社会科学研究所における研究活動は、各所員の専門分野における基礎研究、グループ共同研究、全所的プロジェクト研究という三つの層によって形成されている。日常的な研究会活動も、おおむねこれに沿って展開されている。
第1は、原則として第二火曜日に行っている月例スタッフセミナーである。
1971年度以降、「月例研究会」という名称で、専門分野を異にする所員のあいだでの相互理解を深め、各所員の自己規律の場としての位置づけの下に月1回研究会が開催されてきた。所員は順番に報告する義務を負い(とくに研究助手は、助手論文として結実する研究を発表することが求められている)、また原則としてこれに毎回出席することが期待されてきた。報告は、おおむね、各人の専門分野から任意に選ばれたテーマにもとづいて行われてきた。
1995年度から月例研究会は「月例スタッフセミナー」に改組された。これは研究会を、所員間の意識的な相互理解と自己規律の場という狭い意義付けをこえて、より多様な研究交流の場にすることを意図したものである。
第二は、グループ共同研究を基礎とした研究会である。
グループ共同研究は、所員が中心となり、研究所内外の研究者を結集して日常的におこなわれているものである。グループ共同研究の組織とそれへの参加は所員の自主性に委ねられているため、共同研究の性格も多様である。専門領域の観点から見ると、主として同じ専門領域(法律学、政治学、経済学、社会学など)の研究者によって組織されるもの(α型)か、それとも専門領域の枠を超えた研究者によって組織されるもの(β型)かという類型の違いがあり、共同研究の目的という観点から見ると、共同研究の成果のとりまとめの方法や時期について比較的具体的な目標をもったもの(プロジェクト型)か、研究者間の持続的な意見交換・情報交換に主眼をおくもの(研究交流型)か、あるいは両者の混合型かという違いがある。したがって、日常的な研究会の運営の仕方や頻度も多様であるが、これらの研究会も社会科学研究所の日常的な研究会活動の重要な柱をなしている。98年度末の段階で登録されている25のグループ共同研究のうち、α型は11でβ型は14、一方、プロジェクト型は13、研究交流型は12、混合型は0となっている。(詳しくは、資料編9を参照)。
なお、グループ共同研究を推進するために経費が必要な場合には、科学研究費補助金などの資金をそれぞれ独自に獲得して賄っているが、研究会の場所の提供、連絡事務などの基礎的なサービスは研究所によって与えられることになっている。また、グループ共同研究の所外からの参加者には、一定の条件のもとで紀要『社会科学研究』への執筆資格が与えられている。
第三は、全所的プロジェクト研究と関連した研究会である。
ここでは、プロジェクトの進行段階に応じて、異なった性格の研究会が行われている。プロジェクトの初期段階においては、プロジェクトのねらいや課題についての所員のあいだでの認識を共有することを目的とした研究会が行われる。次の段階では、具体的な研究テーマに則して共同研究者が報告する研究会が行われ、さらに進むと刊行をにらんで執筆者を中心とする研究会が組織されるのが普通である。最後に成果の刊行後に、各巻についての合評会が行われる。
99年度からは、原則として第4火曜日に「プロジェクト・セミナー」が実施されているが、これは第一段階のものに相当する。すでに述べたように、新しい全所的プロジェクト研究においては、複数のプロジェクトからなる「連邦型」の進め方が構想されており、今後の研究会をどのように行うかについての工夫が必要である、各プロジェクト毎に研究会が組織される場合は、プロジェクト間の相互交流を図る仕組みをどのように作るかが課題となろう。 なお、以上三つのタイプの研究会のうち、とくに第一と第三については、インターネットのホームページ上で研究会の開催予告が行われ、実施後には簡単な内容紹介を掲載するとが試みられている。
4)社研シンポジウム
社会科学研究所は、1991年以来、社会科学が直面する諸問題について、学内外の研究者が集って討論する「社研シンポジウム」を継続して実施している。これは研究所の複数のスタッフが企画し、研究組織委員会の承認を経て、研究所から一定の財政支援を得て行うものである。結果の公表が義務づけられており、その大半については、『社会科学研究』に記録が掲載されている。これまでに実施したシンポジウムは、次のとおりである。
第1回 | 1991年 2月 2日 | 社会主義とヨーロッパ――社会主義とは何か? |
第2回 | 1991年12月14日 | 日本の社会民主主義 ――社会主義とは何か?(その2) |
第3回 | 1992年 7月 4日 | アジアの社会変動と社会主義 ――社会主義とは何か?(その3) |
第4回 | 1992年9月4~5日 | 福祉国家と市場メカニズム ――日米比較を中心に(国際シンポジウム) |
第5回 | 1994年11月11日 | 先進諸国財政の構造的問題と課題 ――The New World Fiscal Order (国際シンポジウム/アーバン・インスティテュートおよび大蔵省と共催) |
第6回 | 1994年12月10日 | 日本の政治経済システムは変わるのか? |
第7回 | 1996年12月17日 | アジアにおける開発と女性労働 (国際シンポジウム/お茶の水女子大学ジェンダー研究センターと共催) |
第8回 | 1998年6月5日 | 20世紀と記憶された未来 |
第9回 | 1999年6月14~16日 | 戦後社会契約の変容 ――世紀転換期の日・欧・米の中流階層(国際シンポジウム) |
このほか、次のような国際会議を主催または担当している。
1988年10月3~5日 | 1988年度東京大学シンポジウム「先進国社会の混迷と選択」 (東京大学主催、社会科学研究所担当) |
1998年2月5~6日 | 日本社会研究国際ネットワーク会議(社会科学研究所主催) *フォーラム「日本研究の国際協力と国際ネットワーク構築の可能性」 *ワークショップ「現代日本研究の方向と課題」 |
1998年2月26~27日 | 東京大学・ソウル大学フォーラム98―日韓関係の展望と大学の協力 (社会科学研究所主催) |
1999年3月4~5日 | 国際コロキウム「グローバライゼーションと日本社会の変容」 (社会科学研究所主催) |
5)研究成果の公表
社会科学研究所における研究成果の公表媒体には、次の5種類のものがある。
第一は、紀要『社会科学研究』である。
『社会科学研究』は、1948年3月に創刊され、1998年度で第50巻を数えている(年6号刊行)。当初は、「社会科学協会」という外郭団体を設けて発行主体としていたが、現在は社会科学研究所を発行主体として、直接に公費で、非売品として出版している。
執筆資格をもつのは、所内については、①教授・助教授・助手およりそれらのOB、②客員教授・助教授、研究委嘱者、非常勤講師およびそれらのOB、③外国人研究員、PD研究生、研究機関研究員およびそれらのOB、所外については、①全体研究(全所的プロジェクト研究)の参加者で、研究会の報告者、②社研出版物および所内①の著書の評者、③所内執筆資格者との共同執筆者、④グループ研究参加者、⑤その他、所外の研究者で、出版委員会(現編集委員会)がとくに必要と認めた者であり、所内の③および所外の④については『社会科学研究』論文審査規定にもとづく論文審査制度が適用されている。
第50巻からは装丁を改めるとともに、学内他部局の研究者をも加えた紀要編集委員会のもとで、一定の企画にもとづく特集方式を採用し、所外からも執筆者を積極的に募ることによって、研究所の枠を超えたフォーラムとすることをめざしている。また、インターネット・ホームページなどを通じて論文を公募することも、部分的に試みている。
第二は、「東京大学社会科学研究所調査報告」および「東京大学社会科学研究所資料」である。いずれも、所員を中心とし所内外の研究者によって行われた共同研究の成果を公費により非売品の形で刊行するシリーズである。前者は、第1集『石炭業における技術革新と労務管理』(1960年)から第27集『現段階における労働組合の国際政策・活動』(1995年)まで、後者は第1集、大内力『農業災害補償制度の実態』(1957年)から第16集『6大企業集団・融資系列の株式持合い――1974、1984、1994年の企業別データー』(1999年)までが刊行されている。
第三は、全所的プロジェクト研究の成果としてのシリーズ的刊行物である。これまで、いずれも社会科学研究所編の市販の出版物として、東京大学出版会から刊行されてきた(詳しくは、「全所的プロジェクト研究」の項を参照)。
第四は、「東京大学社会科学研究所研究報告」および「東京大学社会科学研究所研究叢書」である。前者は、所員を中心とするグループ共同研究の成果を、後者は各所員の研究分野についての基礎研究の成果をまとめた市販の出版物に、それぞれのシリーズ番号を付したものである。「研究報告」は、第1集の東京大学社会科学研究所編『戦後労働組合の実態』(日本評論社、1950年)から第59集の毛利健三編『現代イギリス社会政策史――1945~1990』(ミネルヴァ書房、1999年)まで、「研究叢書」は、第1冊の鵜飼信成『行政法の歴史的展開』(有斐閣、1952年)から第90冊の工藤章『現代ドイツ化学企業史』(ミネルヴァ書房、1999年)までが刊行されている。
第五は、"Institute of Social Science. Discussion Paper Series"である。日本語シリーズ(J)および外国語シリーズ(F)があり、1989年9月の創刊以来、99年3月までにJ-82、F-84までが刊行されている。執筆者は、統一的な表紙の支給を受けたうえで、各自の負担で制作する。執筆者が希望する場合は、ホームページを通じてオンラインで読めるようにすることになっている。
なお、外国語による出版物については、「国際交流」の項において触れる。