東京大学社会科学研究所

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自己点検・自己評価報告 各所員の研究活動

宇野重規

1.経歴

1967年 6月13日生まれ
1991年3月 東京大学法学部卒業
1996年3月 東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得退学
1996年4月~9月 日本学術振興会特別研究員
1996年9月 博士(法学)取得(東京大学
1996年10月~99年3月 千葉大学法経学部助教授
1999年4月 東京大学社会科学研究所助教授(2000年3月まで千葉大学と併任)

2. 専門分野

比較現代政治大部門,政治文化分野,専門分野:政治学史・政治哲学

3. 過去10年間の研究テーマ

  1. 19世紀フランス自由主義の研究
  2. A・トクヴィルの政治思想の研究
  3. 19世紀ヨーロッパ比較思想史研究
  4. 「政治的なるもの」の研究
  5. 「公共性」をめぐる研究
  6. A・トクヴィルとJ・S・ミルの比較研究
  7. E・デュルケームと社会学の起源に関する研究

4. 1998年度までの主要業績

  1. 「フランス自由主義の諸相とアレクシス・ド・トクヴィル-個・政治・習俗」『国家学会雑誌』107巻5・6号、1994年6月、153-202頁
  2. 「学会展望<政治学史> George Armstrong Kelly, The Human Comedy: Constant, Tocqueville, and the French Liberalism」『国家学会雑誌』107巻5・6号、1994年6月、214-217頁
  3. 『デモクラシーを生きる-トクヴィルにおける政治の再発見』創文社、1998年1月
  4. 「学会展望<政治学史> 川出良枝『貴族の徳、商業の精神-モンテスキューと専制批判の系譜』」『国家学会雑誌』第111巻第1・2号、1998年2月、177-180頁
  5. 「政治・実存・実在-前田康博教授の政治哲学をめぐる一考察」『千葉大学法学論集』13巻1号、1998年7月、179-222頁
  6. 「トクヴィルとミル-19世紀における自由主義の行方についての一試論」『千葉大学法学論集』13巻3号、1999年1月、37-102頁

6. 今後の研究テーマ

  1. 19世紀ヨーロッパの知的転換の研究
    Intellectual Transformation in 19th Century Europe
    一口に西欧近代といっても、大別しても17、18、19、20世紀と大きなパラダイム転換があった。このうち19世紀は産業革命後の社会という経験、現代につながる人文・社会科学の学問分類の成立、ナショナリズムと帝国主義など、現代の生活と思考を規定する転換があった時代であるが、この時代を一個の知的フレームワークとして研究する。
  2. 「政治学」と「社会学」の関係
    Interaction between Political Science and Sociology
    古典古代に起源を発し、近代以降も社会契約論・共和主義などの形で展開した政治学の伝統は19世紀において、一つの転換点を迎える。長らく同伴者であった歴史学との間に緊張が生じると同時に、新興の社会学の台頭により学問としての外枠・アイデンティティをともに揺さぶられることになる。学としての政治学の変容を、E・デュルケームの社会学との関係において考える。
  3. 自由主義の哲学的・思想史的研究
    Philosophy and Intellectual Hisotry of Liberalism
    現代アメリカにおける「リベラル-コミュニタリアン論争」を生産的に解消あるいは「止揚」すべく、この論争を広くヨーロッパ思想史の中に再定位する。特に、いつ自由主義が成立したのか、それ以前の自由をめぐる言説と自由主義の違いは何か、18・19・20世紀と、自由主義はどのように変化していったのかを中心に考察していく。

7. 主な教育活動

なし

8. 所属学会

日本政治学会,政治思想学会

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