研究スタッフ

藤谷武史 (FUJITANI Takeshi)

2017-05-30 更新

所属部門 比較現代法部門:統治関係法分野 准教授
専門分野 租税法・財政法・行政法
e-mail fujitani@iss.u-tokyo.ac.jp

経歴

2012年4月- 東京大学社会科学研究所 准教授

2016年度以降の業績

学術書

  1. 「ガバナンス論における正統性問題」東京大学社会科学研究所編『ガバナンスを問い直すⅠ』、東京大学出版会、2016年11月、217-245頁.
  2. 「憲法学における財政・租税の位置?」宍戸常寿=曽我部真裕=山本龍彦編著『憲法学のゆくえ』、日本評論社、2016年9月、142-157頁.
  3. 「租税法による〈外部規範の参照〉の規範構造に関する試論」『金融取引と課税(4)』、トラスト未来フォーラム研究叢書、2016年8月、105-126頁.

学術論文

  1. 「家族内財産承継の租税法的把握をめぐる問題 ― 非典型財産承継の局面を中心に」『社会科学研究』68巻2号、2017年3月、65-102頁.
  2. 「論拠としての「租税法律主義」― 各国比較」『フィナンシャル・レビュー(財務省財務総合政策研究所)』通巻第129号、2017年3月、194-217頁.
  3. 「公益法人の遊休財産額保有制限・再考」『法学新報』123巻11・12号、2017年3月、151-186頁.
  4. 「寄附税制の基礎理論と制度設計」『税研』189号、2016年9月、32-39頁.
  5. 「財政と金融市場の「法的な距離」― 財政法学の研究課題の提示に向けて」『法律時報』88巻9号、2016年7月、14-25頁.
  6. 「家族と税制―政府税調「論点整理」を手がかりに」『ジュリスト』1493号、2016年4月、32-37頁.

その他

  1. 「私の租税教育論」『税務弘報』65巻1号、2017年1月、108-111頁.
  2. 「租税法における経済学的視点の役割―タックス・プランニングからBEPSへ(連載 法×経済学の現在地(最終回)」『ビジネス法務』16巻9号、2016年7月、130-135頁.
  3. 「租税法律主義における租税の意義―旭川市国民健康保険条例事件」『租税判例百選(第6版)』、有斐閣、2016年6月、8-9頁.
  4. 「強制執行による回収と給与支払者の源泉徴収義務」『租税判例百選(第6版)』、有斐閣、2016年6月、220-221頁.
  5. 「インターネット販売業者のアパート及び倉庫が日米租税条約上の恒久的施設に該当するとされた事例(租税判例研究)」『ジュリスト』1494号、2016年5月、119-122頁.
  6. 神山弘行=藤谷武史=吉村政穂=渕圭吾「学界回顧2016租税法」『法律時報』88巻13号、2016年12月、37-41頁.

2015年度までの主要業績

  1. 『グローバル化と公法・私法関係の再編』(浅野有紀・原田大樹・横溝大と共編)、弘文堂、2015 年12月、全370+ix頁.
  2. 「国家作用と租税による費用負担」『法律時報』88巻2号、2016年2月、4-9頁
  3. “Tax Legislative Reference to External Sources and the Constitutional Principle of Statute-Based Taxation in Japan”, 葛克昌教授祝壽論文集編輯委員會『租稅正義與人權保障:葛克昌教授祝壽論文集』(新學林(台湾)・2016年)959-988頁. http://www.books.com.tw/products/0010706046
  4. 「統治における立法の位置 ― 公法学の観点から」日本法哲学会編『法哲学年報2014:立法の法哲学―立法学の再定位』、有斐閣、2015年、33-49頁.
  5. “The Law, Governance, and Society in the Context of Globalization – Renewed Formation of the Law and Sovereign States”, Japanese Yearbook of International Law, vol.57 (2014), pp. 195-216.
  6. 「国際租税法における規範形成の動態―国際的フォーラムの変容と国内法体系への影響」中里実=太田洋=弘中聡浩=伊藤剛志(編)『クロスボーダー取引課税のフロンティア』有斐閣、2014年12月、42-57頁.
  7. 「租税法における不確実性(uncertainty)と「法の支配」の機能的意味」『論究ジュリスト』10号、2014年8月、74-83頁.
  8. 「所得課税における法的帰属と経済的帰属の関係・再考」金子宏=中里実=J.マーク・ラムザイヤー編『租税法と市場』、有斐閣、2014年7月、184-200頁.
  9. 「財政システムと立法」西原博史編『立法学のフロンティア2―立法システムの再構築』、ナカニシヤ出版、2014年7月、83-108頁.
  10. 「市場に対する国際的なレギュレーションの動態と「国際私法における当事者自治」— 国内公法学からの論点提示」国際私法年報15号(2014年3月)86-110頁.
  11. 「投資リスクと税制」租税法研究41号(2013年6月)47-67頁.
  12. 「国の《資産》の法と経済学」フィナンシャル・レビュー(財務省財務総合政策研究所)通巻第113号(2013年3月)111-131頁.
  13. 「《多元分散型統御》とは何か? — 法(政策)学への貢献の可能性」新世代法政策学研究20号(2013年3月)113-170頁.
  14. 「公益信託と税制」信託法研究37号(2012年)33-47頁.
  15. 「企業・投資活動の国際的展開と国家」公法研究74号(2012年10月)100-111頁.
  16. 「政府調達における財政法的規律の意義—「経済性の原則」の再定位—」『フィナンシャル・レビュー』通巻第104号, 財務省財務総合政策研究所, 2011年2月, 57-76頁.
  17. 「財政制度をめぐる法律学と経済学の交錯—法律学の立場から—」『フィナンシャル・レビュー』通巻第103号, 財務省財務総合政策研究所, 2011年1月, 3-24頁.
  18. 「「法政策学」の再定位・試論—「新世代法政策学」の基礎理論の探求」『新世代法政策学研究』9号, 北海道大学, 2010年12月, 181-215頁.
  19. 「「より良き立法」の制度論的基礎・序説—アメリカ法における「立法」の位置づけを手がかりに」『新世代法政策学研究』7号, 北海道大学, 2010年7月, 149-213頁.
  20. 「プロセス・時間・制度:新世代法政策学研究のための一試論」『新世代法政策学研究』創刊号, 北海道大学, 2009年3月, 29-64頁.
  21. 「国家の財源調達活動とソフトロー — 公債市場における「暗黙の政府保証」と「市場との対話」」中山信弘編集代表・中里実編『政府規制とソフトロー』ソフトロー研究叢書第3巻, 有斐閣, 2008年3月, 33-67頁.
  22. 「市場介入手段としての租税の制度的特質」金子宏編『租税法の基本問題』有斐閣, 2007年11月, 3-22頁.
  23. 「所得税の理論的基礎の再検討」金子宏編『租税法の基本問題』有斐閣, 2007年11月, 272-295頁.
  24. 「非営利公益団体課税の機能的分析—政策税制の租税法学的考察(一)—(四・完)」『国家学会雑誌』117巻11・12号1021-1129頁, 2004年,118巻1・2号1-110頁,118巻3・4号220-322頁,5・6号487-599頁, 2005年.[第2回商事法務研究会賞].

今後の研究テーマ

(1) 財政法の理論的再構築
Institutional Analysis of Public Finance Law
財政法制度を手続的法規範の体系として静態的に捉えるのではなく、財政運営に関与する諸主体の戦略的行動を媒介しつつ枠付ける「制度」(比較制度分析の意味における)として把握しつつ、その中で改めて法の「規範性」が持つ機能的意味を解明する。さらに、ミクロ経済学・マクロ経済学の知見を取り入れつつ、「国家と市場を媒介する貨幣的現象である広義の「財政」を対象としこれを規律する法」として、(従来の意味における)財政法と租税法を統合する新たな体系を探究する。
(2) グローバル化の下で変容する統治と法の関係の基礎理論構築
Reframing Public Law/Private Law Dichotomy in the Context on the “Globalization and Law”
経済社会のグローバル化に伴い、トランスナショナルな規制ないしガバナンスが台頭しつつあるが、主権国家を基軸として構成されてきた法および法学は、こうした新たな現象を把握し規律する概念や枠組みを十分な形では獲得できていない。グローバル化しつつ機能領域に断片化する社会を規律する様々な「規範」の中で「法」はいかなる地位を占め、実効性を主張しうるか。国境を越え公私を横断するネットワークにおける私的な規範形成や紛争解決が存在感を増す中で、これらに依存して行われる統治の正統性はいかに担保されうるか。国内外および他分野の法学研究者との共同研究を通じて、「法」という社会管理のモードの本質と、特に「政治的なるもの」との関係について考察を深めたい。
(3) 租税法の私法的基礎の探究
Private Law Foundation of Tax Jurisprudence
租税法が経済的成果(所得や消費)への課税を行う上で、経済的成果を法的に定義し捕捉可能とする課税要件の設計と解釈は根幹的な重要性を持つところ、この課税要件の設計・解釈は私法概念と密接な関係を有している。本研究では、(抵触法的観点も意識しつつ)租税法における私法概念の位置づけについて、従来の「租税法と私法」論をさらに深化させることを目指している。
(4) 国際課税の法と政策
International Tax Law and Policy
近年、国際課税の領域ではG20/OECDを中心とする新たな秩序形成への動きが急であり、国際的なタックスプランニングへの国内法的対応の必要等、狭義の国際課税の領域にとどまらないインパクトを国内租税法秩序にもたらしつつある。その一方で、経済の一段のグローバル化を背景に、企業のニーズを反映した租税条約上の仲裁制度の広がりや、外国私法および租税法が国内租税法の解釈・適用において参照されるような場面も増大しつつある。本研究では、国際租税法の規範形成の現代的変容に着目しつつ、これらの現象を説明しうる新たな法理論の提示を目指している。研究テーマ(2)の各論としての性格を有するとともに、外国私法の参照という意味では研究テーマ(3)とも密接に関わる。
(5) 非営利組織の税制とガバナンス
Taxation and Regulation of Nonprofit Organizations
助手論文以来の研究テーマである非営利組織の税制を、これら組織のガバナンスの問題と絡めて検討することで、組織に対してfinancial stakeを持つ外部者(税制優遇や補助金を与える国家も含まれる)の関与のあり方を組織のガバナンス制度に如何に組み込むか、を検討する。特に、信認関係(fiduciary)を基礎とする信託法理との関係(同法理の経済学的基礎付けも含め)につき関心を有している。研究テーマ(1)の各論としての性格も有する。

2016年度の教育活動

東京大学大学院 法学政治学研究科法曹養成専攻 「租税法演習」
東京大学大学院 法学政治学研究科法曹養成専攻・公共政策大学院 「財政法」
東京大学 法学部 「財政法演習」「法と経済学」
慶應義塾大学 法学部 「国際租税法Ⅱ」
北海道大学 公共政策大学院 「租税政策論」(夏期集中)

東京大学 社会科学研究所

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