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林知更 (HAYASHI Tomonobu)

所属部門 比較現代法部門 :統治関係法分野  教授
専門分野 憲法学・国法学
e-mail hayashi[at]iss.u-tokyo.ac.jp
[at]を@に置き換えてください。
個人ページ

https://researchmap.jp/read0074082

経歴

2010年4月 - 
2015年3月
東京大学社会科学研究所准教授
2015年4月 - 東京大学社会科学研究所教授
2015年10月 - 
2017年3月
パリ第Ⅱ大学ミシェル・ヴィレイ研究所客員研究員

研究テーマ

1憲法理論の枠組みの探求
Theory of Constitutional Law
主にドイツ語系の憲法学において19世紀以来営まれてきた一般国家学(Allgemeine Staatslehre),更に20世紀後半から現在までの憲法理論の伝統の延長線上で,現在いかなる憲法の理論的体系が可能かを探求する.

2比較憲法研究
Comparative Study of Constitutional LawConstitutional Law
日本の近代憲法・憲法学に多大な影響を与えたドイツ及びフランス憲法学の学説史・理論史を,主に総論と統治機構の領域を中心に研究するとともに,日本における憲法・憲法学の展開過程との比較を行うことで,現代日本憲法学の特質を明らかにするべく試みる.

主要業績

  • 「政治過程の統合と自由—政党への公的資金助成に関する憲法学的考察(1)—(5·完)」国家学会雑誌115巻5·6号, 2002年, 1-86頁;同116巻3·4号, 2003年, 33-116頁;同116巻5·6号, 2003年, 66-153頁;同116巻11·12号, 2003年, 1-86頁;117巻5·6号, 2004年, 1-77頁.
  • 「政治資金規正と政党助成制度」法学教室279号, 2003年, 72-80頁.
  • 「政教分離原則の構造」高見勝利、岡田信弘、常本照樹(編)『日本国憲法解釈の再検討』有斐閣, 2004年, 114-136頁.
  • 「憲法学が民主政を論じる意味—毛利透『民主政の規範理論』(勁草書房, 2002年)をめぐって」Historia Juris 比較法史研究第12号—思想・制度・社会, 2004年, 262-281頁.
  • 「政党の位置づけ」小山剛、駒村圭吾(編)『論点探究 憲法』弘文堂, 2005年, 257-268頁.
  • 「議院内閣制の本質とその刷新」小山剛、駒村圭吾(編)『論点探究 憲法』弘文堂, 2005年, 269-280頁.
  • 「国家論の時代の終焉?—戦後ドイツ憲法学史に関する若干の覚え書き(1)—(2·完)」法律時報77巻10号, 2005年, 113-121頁;同77巻11号, 2005年, 61-73頁.
  • 「戦後憲法学と憲法理論」全国憲法研究会(編)・憲法問題18号, 2007年, 39-52頁.
  • 「議会制論の現在」法学教室321号, 2007年, 21-29頁.
  • 「憲法秩序における団体」西原博史(編)『岩波講座憲法2 人権論の新展開』岩波書店, 2007年, 227-260頁.
  • 「外交作用と国会」大石眞、石川健治(編)『憲法の争点〔第4版〕』有斐閣、2008年, 200-201頁.
  • 「国家学の最後の光芒?—ベッケンフェルデ憲法学に関する試論」法律時報81巻5号, 2009年, 123-134頁.
  • 「憲法と立憲主義」安西文雄、青井未帆、淺野博宣、岩切紀史、木村草太、小島慎司、斎藤愛、佐々木弘道、宍戸常寿、林知更、巻美矢紀、南野森『憲法学の現代的論点〔第2版〕』有斐閣, 2009年, 55-81頁.
  • 「立憲主義と議会」安西文雄、青井未帆、淺野博宣、岩切紀史、木村草太、小島慎司、斎藤愛、佐々木弘道、宍戸常寿、林知更、巻美矢紀、南野森『憲法学の現代的論点〔第2版〕』有斐閣, 2009年, 115-147頁.
  • 「議院内閣制—法と政治の間で」法学セミナー2009年11月号, 2009年, 32-36頁.
  • 「政治過程における自由と公共」阪口正二郎(編)『自由への問い3 公共性—自由が/自由を可能にする秩序』,岩波書店, 2010年, 135-156頁.
  • 「『国家教会法』と『宗教憲法』の間—政教分離に関する若干の整理」ジュリスト1400号, 2010年, 83-95頁.
  • 「日本憲法学はEU憲法論から何を学べるか」比較法研究71号, 2010年, 94-104頁.
  • 「二元的代表制に関する憲法学的考察」都市とガバナンス14号, 2010年, 31-37頁.
  • 「共通番号制とプライヴァシー権—憲法学の観点から」住民行政の窓367号, 2011年, 2-14頁.
  • 「憲法44条、45条、46条」芹沢斉、市川正人、阪口正二郎(編)『新基本法コンメンタール 憲法』日本評論社, 2011年, 315-321頁.
  • 「連邦と憲法理論—ワイマール憲法理論における連邦国家論の学説史的意義をめぐって・上」法律時報84巻5号, 2012年, 99-105頁.
  • 「連邦と憲法理論—ワイマール憲法理論における連邦国家論の学説史的意義をめぐって・下」法律時報84巻6号, 2012年, 掲載予定.
  • 「ドイツにおけるヨーロッパ憲法論—EUと憲法理論」中村民雄、山元一(編)『ヨーロッパ「憲法」の形成と各国憲法の変化』, 信山社, 2012年, 177-207頁.
  • 「法の下の平等」、「信教の自由」高橋和之(編)『判例ハンドブック憲法〔第3版〕』日本評論社, 2012年.
  • 「政党法制—または政治的法の諸原理について」論究ジュリスト5号, 2013年, 96−107頁.
  • 「文献ジャンルとしての憲政評論─高見勝利『政治の混迷と憲法─政権交代を読む』(岩波書店,2012年)を読んで」法律時報2013年5月号, 2013年, 79−85頁.
  • 「憲法における自治と連邦」地方自治788号(平成25年7月号), 2013年, 2−16頁.
  • 「議院内閣制─法と政治の間で」南野森(編)『憲法学の世界』日本評論社, 2013年, 60−71頁.
  • 「思想の自由・良心の自由」南野森(編)『憲法学の世界』日本評論社, 2013年, 191−204頁.
  • 「憲法原理としての民主政─ドイツにおける発展を手がかりに」長谷部恭男,安西文雄,宍戸常寿,林知更(編)『高橋和之先生古稀記念 現代立憲主義の諸相』有斐閣, 2013年, 3−36頁.
  • 「自己省察としての比較憲法学―山元一・只野雅人(編訳)『フランス憲政学の動向―法と政治の間』(慶應義塾大学出版会、2013年)を中心に」法律時報2014年12月号, 2014年, 340-347頁.
  • 「連邦・自治・デモクラシー―憲法学の観点から」宇野重規、五百旗頭薫(編)『ローカルからの再出発 日本と福井のガバナンス』有斐閣, 2015年, 61-80頁.
  • 「危機の共和国と新しい憲法学―カール・シュミットの憲法概念に関する一考察」権左武志(編)『ドイツ連邦主義の崩壊と再建』(岩波書店、2015年)122-153頁.
  • 「『政治』の行方―戦後憲法学に対する一視角」岡田信弘、笹田栄司、長谷部恭男(編)『高見勝利先生古稀記念 憲法の基底と憲法論』(信山社、2015年)143-174頁.
  • 「福祉」法学教室2015年4月号(2015年)17-21頁.
  • 『現代憲法学の位相―国家論・デモクラシー・立憲主義』(岩波書店、2016年)全444頁.
  • 「論拠としての『近代』―三菱樹脂事件」駒村圭吾(編)『テクストとしての判決―「近代」と「憲法」を読み解く』(有斐閣、2016年)109-135頁.
  • 「ドイツから見たフランス憲法―ひとつの試論」辻村みよ子(編集代表)山元一、只野雅人、新井誠(編)『講座 政治・社会の変動と憲法―フランス憲法からの展望 第Ⅰ巻 政治変動と立憲主義の展開』(信山社、2017年)157-182頁.
  • 林知更「『憲法発展』の観念―日本の視点から」鈴木秀美、マティアス・イェシュテット、小山剛、ラルフ・ポッシャー(編)『憲法の発展Ⅰ―憲法の解釈・変遷・改正』(2017年、信山社)85-95頁.
  • 宍戸常寿、林知更(編)『総点検 日本国憲法の70年』(岩波書店、2018年3月)
  • Tomonobu Hayashi, "Das Konzept "Verfassungsentwicklung" ― Aus japanischer Sicht", in: Matthias Jestaedt, Hidemi Suzuki (Hrsg.), Verfassungsentwicklung I – Auslegung, Wandlung und Änderung der Verfassung, 2017, S. 77-86.
  • 林知更「憲法の概念」宍戸常寿、林知更(編)『総点検 日本国憲法の70年』(岩波書店、2018年)1-16頁.
  • 「特別企画 ディシプリンとしての憲法学・再考 林知更『現代憲法学の位相』をめぐって: 藤谷・西村書評への応答」法律時報90巻9号=2018年8月号, 102-108頁.
  • 「『戦後憲法』が若かった頃」高橋和之・高見勝利・宍戸常寿・林知更・小島慎司・西村裕一『戦後憲法学の70年を語る』日本評論社,2019年
  • 「危機と憲法―非常事態条項をめぐって」東大社研、玄田有史、飯田髙(編)『危機対応の社会科学 下: 未来への手応え』, 東京大学出版会, 2019年12月, 3-29頁.
  • "Staat als Garant der individuellen Freiheit: Die Rezeption Böckenfördes in Japan", in: Tine Stein, Mirjam Künkler (Hrsg.), Beiheft zur Zeitschrift "Der Staat" Heft24, Die Rezeption der Werke Ernst-Wolfgang Böckenfördes in international vergleichender Perspektive, 2020, S.125-145.
  • 「書き割りの背後へ―日本憲法学と「法の自律性」に関する試論」 論究ジュリスト32号, 2020年, 132-144頁
  • 「歴史哲学の後でー憲法学における外国法の参照」 法律時報 2020年4月号, 6-13頁
  • 宍戸常寿、林知更、小島慎司、西村裕一(編著)『戦後憲法学の70年を語る 高橋和之・高見勝利憲法学との対話』 日本評論社, 2020年
  • 「規範・理論・理想―日本憲法学の構造に関する一視角」 論究ジュリスト 36号, 2021年5月, 24-32頁
  • 「連邦・自治・両院制」 憲法研究 (8) 53-64,2021年5月.
  • 「準拠点としての「近代」 」 論究ジュリスト 38号, 2022年4月, 121-131頁
  • 林知更、石川健治、大村敦志、高田篤 「座談会:憲法学と「社会」 」論究ジュリスト 38号, 2022年4月, 4-30頁
  • 「準拠点としての「近代」」論究ジュリスト 38 号,2022 年,121-131 頁
  • 「議院内閣制における議会の「審議」と「決定」」公法研究 83 号,2022 年,177-187 頁
  • 「憲法・国制・土壌」 樋口陽一、木庭顕、蟻川恒正(編)『憲法の土壌を培養する』 日本評論社, 2022年, 91-116頁
  • 「自律と対抗権力―ケルゼンの民主主義論に即して」只野雅人、佐々木雅寿、木下和明(編)『統治機構と対抗権力―代表・統制と憲法秩序をめぐる比較憲法的考察』日本評論社,2023 年,21-36 頁
  • 只野雅人(編)「憲法原理としての地方自治」『講座 立憲主義と憲法学 第4巻 統治機構Ⅰ』信山社,2023年,345-372頁.
  • 赤坂幸一,大河内美紀,宍戸常寿,西村裕一,林知更,山本龍彦(編著)『日本国憲法のアイデンティティ』有斐閣,2023年.
  • 「「政治」という他者(上)―憲法学から見た「法のミスコミュニケーション」」法律時報95巻10号,2023年9月号,68-73頁.
  • 「「政治」という他者(下)―憲法学から見た「法のミスコミュニケーション」」法律時報95巻11号,2023年10月号,110-118頁.

教育活動

東京大学大学院 法学政治学研究科演習 「ドイツ憲法学研究」
東京大学 法学部講義 「国法学」
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