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社研卒業生の現在(いま)
松本 秀幸 さん
現在ロンドン在住の卒業生をご紹介します。日本学術振興会ロンドン研究連絡センターで副センター長としてご活躍されている松本秀幸さんに、社研在籍当時のことや、今年4月から赴任されたロンドンでのご様子についてお話を伺いました。
写真:職場にて(2013年4月)
プロフィール
松本 秀幸(まつもと ひでゆき)
日本学術振興会ロンドン研究連絡センター(副センター長)
社研在職期間:1992年1月〜1999年3月
庶務・人事・国際交流・研究協力担当職員
「松本君、英語の勉強好きかい?」社研の当時の庶務掛長から、採用された初日に聞かれた言葉です。私が採用された1992年4月から外国人客員教授制度が社研に予算措置され、その教授の事務的なお世話を任されました。当時の国立大学の職員は、国家公務員試験を受験して採用されるのが一般的で、まさか自分が東京大学で働けるとは全く予想もしていなかったばかりか、増して国際交流の仕事に従事するとは夢にも思っていませんでした。でも、これも何かの縁と思いNHKの英会話講座を使って早速勉強を始めました。当時の私の語学レベルでは、客員教授の先生とは全くと言っていい程コミュニケーションできる状況ではありませんでした。それでも、最初に招聘されたギーセン大学のThomas Raiser先生が任期を終えて帰国する際に、個人的にお礼を言われたことは、私にとって、とても良い思い出となっています。それが、きっかけで国際交流という仕事に大変興味を持ち始めました。
また、社研には客員教授制度以外に外国人研究員制度があり、外国の研究機関に所属している研究者に研究の場を提供していますが、当時私が勤務していた時も、常時二十数名の研究者が在籍し、受け入れや滞在に関する事務的なお世話をさせて頂きました。特に、印象に残っているのは、外国人研究員室の室内改装です。当時の研究室は老朽化した机を漫然と並べていた上、机やロッカーを研究員同士で共有していたので、研究に専念するにはあまり適していない環境でした。そこで、机、ロッカーやパーティションと、自由に使用できるパソコンを各部屋に2台ずつ購入して、最大限居心地の良い空間にレイアウトを変更しました。さらに、鍵の管理も徹底することにして、研究員個人で、机、ロッカーや書棚を専有できる空間を確保し、快適な研究ができるお手伝いをさせて頂きました。社研を離れて14年程になりますが、あの研究室はどうなっているか、今でも気になります(笑)。
写真:ビートルズのジャケット写真で有名なAbbey Roadにて(2013年7月)
現在の職務は、東京大学を離れ、さらに日本も離れて、日本学術振興会ロンドン研究連絡センターで仕事をしています。主な職務は、副センター長として、総務、会計など事務的な取り纏めを行っています。それ以外に、日本学術振興会が行っている事業を英国でプロモーションするため、英国の大学で説明会を開催したり、英国の高等教育事情を収集してニュースレターやHPから情報発信するなどの職務も一部担っております。その点で言えば、今の仕事に従事できるのも、国際交流の職務の機会を与えて頂いた社研のおかげだと思っています。
私にとって社研という場所は、大学職員生活の第一歩で、職員としての基礎を築かせてもらった故郷のような場所です。所帯が小ぢんまりとしているおかげで、教職員や研究員の方々と身近に接することができたことは、今日の私にとって大きな糧となっています。この糧を、現在の職場でも遺憾なく発揮して、日英の学術交流促進の一助となれば、社研から頂いた様々な御恩に報いることができると信じています。
バッキンガム宮殿にて
元社研職員大島潤二さんと(2013年9月)
日英の学術交流が今後ますます盛んになりますよう、ロンドンでのご活躍をお祈りしています。今日はありがとうございました。
(2013年9月13日掲載)
- 最近、嬉しかったことは何ですか?
- ディズニーアニメーション「レミーのおいしいレストラン」を見て以来、パリの夜景に憧れていましたが、つい先日その夢が実現しました。
フランスのセーヌ川から見たエッフェル塔の夜景は、まるで夢のように美しかったです。
写真:エッフェル塔の夜景