案内
社研卒業生の現在(いま)
福田 祐子さん
現在、東京大学国際部留学生・外国人研究者支援課でご活躍の福田祐子さんに、社研在籍当時や最近のご様子についてお話を伺いました。
プロフィール
福田 祐子(ふくだ ゆうこ)
東京大学国際部留学生・外国人研究者支援課(係長)
社研在職期間:2005年4月~2009年6月
研究推進・国際交流担当職員
社研はいまでも身近な存在で、「社研卒業生の現在」からインタビューを受け、社研を卒業してから3年6か月も経ったのだと改めて実感しました。現在、国際部留学生・外国人研究者支援課で勤務しつつ、大学院新領域創成科学研究科環境学研究系国際協力学専攻の博士1年生として人間開発について学んでいます。このように東大で働きながら、大学院に通うことができるという環境を得ることができたのは社研のおかげです。
社研に在職した期間は4年3か月ですが、実際に社研でお仕事をさせていただいた期間は2年6か月でした。私は2005年の4月に社研に異動してきましたが、異動してすぐにメリーランド大学(米国)公共政策科から修士課程への入学許可通知をいただき、進学することに決めました。当時の東大には事務職員が進学のために休職する制度はなかったため、辞職を覚悟の上での決断でしたが、異動して数日もたたない事務職員のために、社研の先生方が本部にかけあってくださった結果、事務職員の自己啓発休職制度ができました。この制度は事務職員だけでなく、技術職員にも適用され、多くの職員に学ぶ機会を提供しています。
在職中で一番印象に残っているのは、毎日が楽しかったということです。社研は東大内でも比較的小さな研究所ですが、経済学・法律学・政治学・社会学など、多くの文系分野の先生がおられ、多様なテーマについて研究されています。社研は、この研究分野の多様性を生かして研究プロジェクトを立ち上げております。通常、仕事はつまらないものと思われがちですが、研究推進と国際交流という職務を通して、私たちの身近にある問題や疑問、歴史やできごとに関する研究や政策提言などを知ることができ、毎日、楽しく充実した時間を過ごすことができました。
特に、研究出張に同行させていただいた際には現地の料理を味わえるという利点に加えて、先生方のフィールド調査の手順や条件を知ることができたことは、研究・国際交流に従事する職員としても、また大学院に通う1人の学生としても非常に役立っています。社研での日々は私にとっての宝物で、この日々のおかげで今の私があります。したがって、社研を卒業する時は悲しかったのですが、卒業生にもOpen な社研ですから、それに甘えて、現在でも社研に出入させていただいています。
現在、私はスリランカの紅茶業における人間開発を大学院で研究しております。以前から「教育」と「選択の自由」の関係に興味があり、学部・修士課程では教育と社会政策を学びました。博士課程では紅茶農園の労働従事者のこどもに焦点をあて、こどもたちの選択の自由を狭める要因と、逆にどのような政策が幅を広げるのかを研究したいと思います。このような機会を得られたのも実は社研の先生方のアドバイスのおかげです。
仕事に、研究に、充実した毎日を送っていらっしゃるのですね。ますます邁進なさってください。今日はありがとうございました。
(2012年12月21日掲載)
- 最近、嬉しかったことは何ですか?
- 最近嬉しいことは、来年、中学生になる甥っ子とクリスマスにフロリダに行けることです。まだまだこどもだと思っていた甥っ子が来年には中学生になるかと思うと年月の経つのは早いと思います。この甥っ子の人生における選択が広がることを切に願っています。
写真:Disney's All Star Sport resort.(宿泊予定のホテル)