案内
社研卒業生の現在(いま)
佐藤 朋彦 さん
現在総務省の労働力人口統計室で企画官としてご活躍の佐藤朋彦さんに、社研在籍当時や最近のご様子についてお話を伺いました。
プロフィール
佐藤 朋彦(さとう ともひこ)
総務省統計局統計調査部労働力人口統計室(企画官)
専門分野:統計調査法・経済統計
社研在職期間:2004年4月~2006年3月
助教授
私にとって大学教員は若い時の憧れの職業でしたが、この人事異動の話があった際に、出向先が東京大学と聞いてちょっとビックリ。このビックリは、大学受験の際に東大の受験レベルに達していなかった自分が、その大学の教員をしてもいいのかとの戸惑いだったかと思います。
社研における私の主要な任務は、附属日本社会研究情報センター(現在の社会調査・データアーカイブ研究センター)で、SSJデータアーカイブの維持、管理のほか、リモート集計システムなど新たなシステムの導入でした。在職中は多くの方々にお世話になりましたが、特にリモート集計システムの導入に当たっては、古谷さん、三輪さんなど当時の助手の方々には大変ご苦労をおかけしました。
さて、ご存知のようにデータアーカイブは、統計調査、社会調査の個票データを収集、保管及び学術目的での二次的な利用のための提供機関です。総務省統計局をはじめ統計を担当する国の行政機関は、日々多くの統計調査を実施していますが、当時はまだデータアーカイブに相当する機関はなく、職員の知識も充分ではありませんでした。また、ちょうど私が社研に在職していた期間は、統計制度改革の議論が盛んに行われていた時期で、統計データの利用促進の観点から、統計調査によって集められた情報(調査票情報)を研究や教育など公益に資するための二次的利用が、その議論中のテーマの一つに挙げられていました。この議論等を経て2007年に成立した現行の統計法では、第3章「調査票情報等の利用及び提供」(第32条~第38条)で、委託による統計の作成(オーダーメイド集計)や匿名データの作成・提供が規定されています。
このような時期に調査票情報の二次的利用やデータアーカイブに関する実務経験等を積むことができたこと、また、社会科学の様々な分野の先生方と身近にお話することができたことは、大変有益だったことは言うまでもありません。
現在、私は総務省統計局で月次調査の「労働力調査」、5年周期の「就業構造基本調査」及び「社会生活基本調査」を所管する労働力人口統計室に在籍しており、これらの調査の企画から結果分析までを担当しています。社研には、これら3つの調査に関連する研究分野の先生方が多いので、現在も様々な有益なアドバス等をいただいており、大変お世話になっています。この場を借りて改めて感謝申し上げます。
今日はデータアーカイブについて貴重なお話をありがとうございました。これからも社研とのコラボよろしくお願い申し上げます。
(2012年6月25日掲載)
- 最近、嬉しかったことは何ですか?
- 長女の昇給です。長女は東日本大震災があった3月11日に大学の卒業式を迎えたのですが、その時はまだ就職先が決まっていませんでした。4月から国内のアパレルメーカーでアルバイトの販売員として働きだし、7月に本採用。本採用になった時も嬉しかったのですが、その後、お客様の応対に毎日苦労していましたので、今年2月末に昇給した時の嬉しさの方がさらに大きかったですね。ちなみに私もこのメーカーの製品をかなり買いそろえました・・・
写真:昨年の夏休みでハワイ島に行った時のスナップ。(2011.08.13)
着ている服(ジャケット、パンツ、ポロシャツ)は長女が勤めるメーカーのもの。